社員インタビュー
Interviews

クライアントの成長のために、
考え抜き、伴走することを貫く。
伊藤 文徳Fumisato Ito
マネージャー Strategy
2020年入社
大学卒業後、日系の大手電機メーカーに入社。7年間の欧州駐在を含め、9年間在籍。欧州時代に事業会社側の立場で企業買収業務を経験し、事業の成長・進化に於いてM&Aが持つインパクトと面白さに魅了されたことがきっかけで、KPMG FASに転職。以来、クライアントの事業の意思決定支援に携わる。妻は欧州を拠点に活躍するバイオリン奏者で、忙しい中でも時間を合わせて夫婦で散歩やカフェ巡りにでかけるのが休日の最大の楽しみ。
事業会社で感じた、M&Aのインパクト
海外で働いてみたいとの思いで新卒で入社した大手電機メーカーでは、希望が叶って3年目に欧州駐在の機会を得ることができました。駐在したのはドイツの拠点に4年半、ベルギーで2年半の計7年間。法人担当の営業として、業務用に特化したPCの拡販に従事していました。転機となったのは、ベルギーにある企業を買収することになり、買収した企業の管理・シナジー創出のために対象会社へ出向したことです。「モノ売り」から「コト売り」への転換を目指した買収でしたが、現場でその様子を目の当たりにしたことで、M&Aにはビジネスを非連続・飛躍的に成長させる力があるということに気づき、大きな衝撃を受けました。出向期間が終わりに近づくと、M&Aにもっと深く携わりたい、M&Aのプロフェッショナルとして歩んでいきたいという想いが強くなり、キャリアチェンジを決意しました。
KPMG FASを選んだ一番の理由は、面接等の場で感じた、「なんとディスカッション好きの人たちなのだろう」という驚きでした。“考える”ということに対して誰もが真剣に向き合っているところに感銘を受けました。M&Aに携わるのであれば最上流の戦略立案のフェーズから関わりたいと志向していた私にとって、こういった人たちと一緒に働ける環境は非常に魅力的に映り、入社を決めました。

M&Aをしないという選択も
現在私は食品メーカー、消費財、サービス業、小売といったC&R(Consumer &Retail)領域のクライアントを担当し、新規事業や海外事業成長戦略の策定支援、クロスボーダーのM&A支援等に携わっています。
ある企業の新規事業策定支援の例では、やるべきこと(should)・やりたいこと(want)・やれること(can)の3つの観点で検討を行い、ゼロから事業を起こすよりも企業や事業の買収を選択した方が、スピードや期待効果の観点からも合理的と判断。海外の企業のM&Aを提案し、買収ターゲットの選定、ビジネスデューデリジェンス等のインディールまで携わりました。
こうしたプロセスにおけるKPMG FASならではの特徴は、徹底したカスタムメイドの姿勢です。論点を深掘りし、ベストの方策をスクラッチで突き詰めていくことを貫いています。常に当事者意識を持ち、クライアントに対しても「御社は」ではなく「私たちは」と一人称で語るところも、そういった“クライアントに伴走する”という姿勢の強い現れです。
あるいは、徹底的に深掘りした結果、“M&Aをするべきではない”という結論に達することも珍しくありません。“M&Aをしない“という選択も、それがクライアントのためであるならば、迷わず決断します。KPMG FASらしいスタンスだといえるでしょう。

最高の知的興奮が味わえる
この仕事の醍醐味の一つが、知的好奇心が満たされるということです。限られた期間の中で、難しい課題に対して解を見出すことができた瞬間の達成感は、本当に素晴らしいものです。コンサルタントとしての矜持を実感する瞬間でしょう。
加えて、クライアントが企業の命運をかけて挑むディールに伴走することができるということもまた、大きな喜びとなります。M&Aはクライアントにとってはまさに“一大事”ですから、失敗は許されないという大きなプレッシャーがかかっています。そんなクライアントにプロフェッショナルとして寄り添い、真剣な議論を重ねながらM&Aの成功とクライアントの成長に貢献できるということは、得難い経験となります。そして、さまざまな業種の数多くのM&A案件に立ち会えるのは、事業会社では決して経験できないことであるのは間違いありません。
一方で、事業会社出身者としてのアドバンテージも感じています。それは、企業という組織の中でどのような力学が働くのか、実体験として知っているということです。正攻法で押しても動かない歯車でも、遠くにあるスイッチを押せば回り始めるのはよくあること。そんな歯車の回し方を知っていることは、事業会社の現場で経験を重ねてきた強みだと自負しています。

徹底的に鍛えてくれる環境に感謝
電機メーカーからKPMG FASへの転職を決心したのは33歳の時でした。異分野へのキャリアチェンジとしては遅い方であったと思います。それでも思い切って一歩を踏み出したのは、ただひたすらに“成長したい”と思っていたからでした。KPMG FASに入社して以来、望み通りに随分鍛えられたのは確かです。特に考える力、具体的には仮説思考や構造化、論点思考といったスキルは、徹底的に鍛えられました。実際に身体を動かさない限り筋肉がつかないのと同じで、考える力を身につけるためには実際に頭を使い続けることが必須だと感じています。
感謝しているのは、周囲の仲間たちの存在です。入社直後、何もできない私に対して、年下の先輩が遠慮せずにダメ出しをしてくれました。私のことを年上だからと敬して遠ざけることもなく、愛情込めて叱咤してくれたと感じています。そういった年齢や役職に関係なくフラットに意見を言い合えるところも、KPMG FASを選んで本当によかったと思っている点です。
今後も考える力を磨き続け、誰からもトップコンサルタントと認められるような存在になりたいと考えています。日系企業の成長を後押しすることで、再び世界の経済大国と伍することができるよう、この国の発展に貢献していく覚悟です。
※記事の記載内容は、インタビュー取材時点のものとなります。
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当社の「M&A/戦略コンサルタント」は、M&Aのすべての段階において、クライアントに専門的なアドバイザリーサービスを提供しますが、それぞれのM&A/戦略コンサルタントごとに、例えば業界であったり、ある特定のプロセスであったりと、自分の専門とする分野が異なります。
そして実際の案件においては、チームを編成し、そのチームにアサインされたそれぞれのM&A/戦略コンサルタントが得意とする分野や業務を担当してプロジェクトに臨みます。